こんにちは!ゲストハウスモシリパのスタッフです。

稚内ではここ最近、気温は格段に下がり紅葉も本格的になってきたと思いきや、あられや雪がちらほら降っていたりと、冬将軍の到来も目前のように感じています。

そんな寒く感じてきた今日この頃。私たちは、国立公園であるサロベツ湿原の、一般の方は立ち入ることのできないところを巡るツアー、「バックヤードツアー」に参加してきました!!

今回はそのことについて書いていこうと思います!


サロベツ湿原とは…

初めに、サロベツ湿原とは日本国内の湿原で3番目の規模を誇る、動植物に富んだ「利尻礼文サロベツ湿原国立公園」内にある湿原のことです。

国立公園に指定されているサロベツ湿原は、ラムサール条約湿地にも登録されていて、年間を通して様々な渡り鳥がこの湿原にやってきます。

その広さはなんと東京ドーム約1400個分…とにかく、地平線が見渡せるくらいに広大な湿原なのです!!

そして今回の案内人は、以前のカヌー体験でお世話になったポラリス ネイチャーガイズの嶋崎暁啓さんです。嶋崎さんはもともとサロベツ湿原センターの職員として働いていて、湿原の再生活動なども行っています。

そんな彼と共に、珍しく秋晴れに恵まれたお日様の元で、ツアーは始まりました。


バックヤードツアー開始

晴れた秋空の下、朝の9時30分に嶋崎さんと私たちを含むツアー参加者が湿原センター前に集合しました。まずは自己紹介に始まり、続いて施設の説明。

嶋崎さんからの説明を受けて、ツアー開始です。

そうして、皆さんお待ちかねのバックヤードに足を踏み入れます。嶋崎さんに注意事項を何点か説明を受けてから、いざ開始です!

時々足を止めては、嶋崎さんがお花や木々の解説をしてくれます。

自分では見ても分からないことを、ガイドツアーではたくさん知ることができます。

少し歩いたら、肩幅にも満たない木道が現れました。

この木道は、研究員や作業員でしか歩く事を許されていない、まさに「バックヤード」の道です。踏み外して湿地に落っこちないよう、慎重に歩きます。

それにしても、サロベツはこんなに広いのかと、ただただ驚愕です。

見渡す限りの、ベージュ色の草原。

ささやく風。

揺らめく草木。

遠くの空には、南に向かう渡り鳥の群れ。

大自然の呼吸を全身で感じさせてくれます。そんな中に私たちがポツンと居るこの状況も、なんだか不思議な気分です。

歩き始めて1時間後、とあるスポットに到着しました。

周りを見渡すと、自然豊かである湿原には明らかに不自然な、土がむき出しになって干からびたポイントがいくつかありました。嶋崎さんは、これには原因があると言います。


かつてのサロベツと、今

今から約60年前、サロベツ湿原の一部では、泥炭を採掘して土壌改良剤のピートモスを製造していました。その採掘跡地の中には、採掘後50年近く経過しても植物が生えることができない裸地になってしまった場所が残されました。

そこで環境省と地元の方たちは、乾燥してしまった裸地を元の湿原に再生させるべく、約15年前から再生活動を始めたのです。そこには嶋崎さんも参加していたそうです。

手順は割とシンプルなもので、乾燥した裸地の上に自然由来で作られた網を被せて、竹の杭を地面に刺します。しかしこれで、雨が降るなどして流出してしまった地表の草たちが、網によって守られるようになるのです。

プロジェクトの初期に網を張っていた箇所を過去の写真と見比べて見ると、以前の痩せこけた大地からは想像もつかないくらい草花が青々としていました。

2009年の時のこの場所の写真と、今を比較。裸地であったことが嘘のように湿原が再生していて感動した。

「結果が出るのには長い年月がかかったけれど、こうして見ていると達成感がありますね」

と語る嶋崎さんの目には、時間をかけて大事に育ててきたこの湿原がわが子の様に愛おしそうに映っていました。

様々な場所で、網の大きさや材質を変えて比較、研究をしていた。

自らの手で行うという実感

「皆さんにはこれから、ネット張りを実際に行っていただきます!」と嶋崎さん。

私たちは特別に、木道から降りて裸地のポイントまで歩きました。そして嶋崎さんが持ってきたという麻の繊維で作られた網を参加者総出で広げて、綺麗に地面に被せたら杭をねじ込みました。

作業自体はとっても簡単。ですが、こうして自らの手で活動をすることにより、再生活動に携わることができたという実感が強く、印象深い体験となりました。

私たちも記念に写真を1枚。貴重な経験をすることができて楽しかったです…!

3年後、5年後は一体どうなっているのだろうか…?

草花が芽生えているといいなぁ。

そうして私たちは、来た道を戻って湿原センターに到着しました。あっという間の、そして夢のような3時間。最後は、皆さんで記念撮影をしたりしてツアーは終了しました。


ツアーを終えて

今回の記事はいかがだったでしょうか!

日本最北の楽園であるサロベツ湿原。

そこには、悠久の時を経て造りだされた豊かな自然があり、その環境保全に尽力した人々の熱い思いがありました。

保護ネットを自分たちで固定するなどといったイベントも、やり甲斐や実感がとても強く感じました。これを読んでくださった方々にも、サロベツ湿原とガイドの嶋崎さんの魅力が伝われば幸いです。

本日ガイドをしてくださった嶋崎暁啓さんは、ここ宗谷エリアで多種多様なガイド・アクティビティを「ポラリスネイチャーガイズ&コンサルタンツ」として活動しています。

道北の、宗谷の大自然を全身で感じたい!

雪国で生きる草花の植生や動物について深く知りたい!!

という方々にとってもおすすめです。是非ご参加ください!!冬には、スノシューを装着して雪原を歩いたり、冬の渡り鳥を観察するなどといったツアーも行う予定です。今年の冬は、稚内に来てみてはいかがでしょうか…?

ポラリスネイチャーガイズ&コンサルタンツ

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